第7回 「レクリエーションの勉強中」

八〇代のAさん(女性)は今日も元気良く「おはよう!」と笑顔で言いながらぼやあ樹にいらっしゃいました。

お話好きでいつも明るいAさんは、ぼやあ樹のムードメーカーです。

そんなAさんは、昔からビーズ細工などの裁縫や細かい折り紙が大の得意です。

昔は着物の制作から着付けまで手がけるなど、とにかく手先は器用な方でその力はぼやあ樹でのレクリエーションでも常に発揮されています。

私とAさんが出会ったのは約3ヶ月前。

そして同じ時期に私はレクリエーションの担当者に任命されました。

もともと人見知りで緊張体質な私は、正直なところ当時は不安でいっぱいでした。

"何をやったらいいのか分からない" "誰が何を好きで何ができるのか分からない"とこんな思いを常に抱え込んでいました。

しかし、そんな私を緊張から解してくださるのが、Aさんを始めご利用者の皆様でした。

ある日、一つのテーブルでご利用者さん数名と折り紙を折っていた時、Aさんが私に話しかけてくださいました。

『ねぇねぇ、今度私の家にある作品を持ってきて教えてあげる』と言って、翌日にとても素敵な折り紙で作った鞠の作品を持ってきてくださいました。

その日はAさんに作り方を教えて頂きながら、ご利用者さん・スタッフ一丸となって素敵な鞠を完成させ、早速みんなが集まるフロアに飾りました。

時には、同じテーブルで折り方に困っている方がいたら、「そこはこうやったらできるよ」と、Aさんからアドバイスをしてくださる一面もみられました。

また、Aさんから「塗り絵やろうよ♪」「ボールのゲームしようよ♪」などと、"あれがやりたい"と提案して頂くことが多く、まだレクリエーション担当者として経験の浅い私にとっては、いつも助けて頂いています。

約半年がたった今でも人前で緊張はしますが、様々なレクリエーションを通して、より間近でご利用者さんの新たな発見をできることは、この担当の楽しみでもあります。

また、一つ一つの活動後にご利用者さんから頂ける『ありがとう』という言葉は、私にとって嬉しく、やりがいを感じることができます。

これからもどんどん経験を積みながら、ご利用者さんと少しでも多く、楽しい時間を過ごせるよう日々勉強しながら頑張っていきたいと思います。

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