第5回 「そうだ!高○屋へ行こう!」
今から数年前、デイサービスぼやあ樹にいらしたAさん(女性)。
それは、「自宅で倒れて病院へ入院。退院後、施設に入所させようと思ったのですが、
とても拒否が強くて...」と、ご家族からの相談がきっかけでした。
拒否が強いと聞いていたので、初回はスタッフも緊張気味で、多少の覚悟が必要でした。
お迎えに行くと、下着一丁で寝ていたAさん。
準備に時間は掛かったものの、外に出かけることに対しては何の抵抗もありませんでした。
その理由は後々気付かされます。
初回利用が、人数少なめの日曜日だったこともあり、Aさんにとってはゆったりと過ごせ、
気に入って下さった様子でした。
慣れてきた頃には、「このリュック一つで世界中を飛び回ったんだよ。もう悔いは無い」
「女性の先頭に立って、女性の賃金を上げろ!って戦ったんだ。それが叶った頃には自分は定年。後輩たちのために戦ったようなもの。
辞める時には後輩たちが泣いてくれてねぇ...。」などと、スタッフに誇らしげなお話をいつも聞かせてくださるようになりました。
Aさんは、キャリアウーマンで格好良い生き方をなさった方です。
そんなAさんには現在進行形の『生きがい』があります。
それはご自分の足で横浜の"高○屋"へ行くこと。
今思えば、それが施設への入所を拒否した理由だったのでは...。
一時期は、体力が落ちて高○屋へ行けなかった時もありましたが、ぼやあ樹の利用を増やし、水分もたくさん摂っていることで、再び元気を取り戻しました。
現在では、「そうだ!高○屋へ行くわ」と言って生き生きと向かうことが出来ています。
誇りである有名な某S建設の制服を着て♪
ちなみに私にとっての生きがいは、人に喜んでもらったり、笑顔になってもらうことです。
Aさんのように生涯『生きがい』を持ち続け、格好良く堂々とした強い姿は、同じ女性として尊敬しています。
"何か一つでも楽しみがあれば、生きがいへとつながる"
それが元気でいられる秘訣なのではないかなと、Aさんの姿を見て強く強く感じています。
これからもそのとっておきの楽しみ=『生きがい』を大切にしたいですね!